全国の著名経営者が北京に集まる両会は、メディアにとって経済や企業の今の課題に対する見解を直接取材できる貴重な機会でもあり、国民も注視する。今年は厳しい雇用情勢を背景に、「就職」「転職」に関する発言が注目を浴びた。
「求人の応募条件を『35歳以下』に限定することは雇用側の認知エラーだ」「まず公務員試験から35歳の年齢制限を撤廃せよ」
職探しでの「35歳の壁」を「差別」と断じ大喝采を浴びたのは、四川省で法律事務所を経営する李正国氏(政協委員)だ。
日本も今のような人手不足になる前は「35歳転職上限説」があったが、中国も同様で「求人情報を見ると、『35歳以下』はテンプレートのように記載されている」(上海在住の大学院生)。
性別はもちろん、「容姿端麗」「身長〇センチ以上」などルックスへの言及も珍しくない。
昨年10月には広東省の企業が清掃員募集で「35歳以下、身長158センチ以上、女性」と条件を付け、SNSで「35歳以上はホームレスになるしかない」と悲鳴が上がった。
李正国氏は企業が求人で年齢制限を設けることについて「IT企業などは長時間労働が常態化しており、若いほうが耐えられるし賃金も安く済むと考えがちだが大きな間違いだ。中国は人口ボーナスの恩恵を受け、労働者が有り余っていたので雇用側が強いが、今後は労働人口が減るのでこれでは立ち行かなくなる」と警鐘を鳴らした。
そのうえで、まず社会への影響が大きい公務員採用から35歳の年齢制限を撤廃し、求人で差別的な条件を設けることを取り締まる制度を導入すべきだと主張した。
「35歳の壁」については、学術界からも是正を求める訴えがあった。復旦大学数学科学学院の郭坤宇教授(政協委員)は研究者の国家プロジェクトの申請条件に35歳の年齢制限が設けられていることが多いと指摘。
研究者の焦りにつながり、腰を据えて取り組むべき基礎研究の妨げになっているほか、女性研究者が結婚や出産を遅らせ「少子化」も招いていると見直しを求めた。
中国人民大学教授で中国社会保障学会会長の鄭功成氏(全人代代表)は、年齢制限に加え、学歴至上主義の価値観の修正を訴えた。
中国は日本と比較にならない学歴社会で、若者の就職難を背景に大学院進学率が上昇の一途をたどる。
鄭功成氏によると、若者が社会に出る年齢が上がるとともに、雇用側の「年齢の壁」によって就職がさらに難しくなり、袋小路に陥っているという。
鄭功成氏は「社会全体が低学歴者を見下し、人材採用において能力や人格より学歴を重視する風潮は、絶対に改めるべき」との考えを示した。
中国エアコン最大手の珠海格力電器トップで、中国を代表するたたき上げの女性経営者として知られる董明珠会長(全人代代表)はテレビ番組に出演し、
2021年から流行語になっている「?平(寝そべり族)」に持論を述べた。
寝そべり族は、格差の拡大を背景に「今の社会では頑張っても何も変わらない」と悲観し、努力をやめてしまう若者を指し、中国政府は「経済成長を阻害する」存在として苦々しい眼で見ている。
董明珠会長は「若者が寝そべり族になるのは、今のポジションではふさわしい扱いや評価を得られないと失望した結果だ。彼らの潜在能力や才能をどう生かすか企業が考え、力が発揮できるポジションを見つけなければならない」と語った。
引用元: ・【中国の職探し・35歳の壁】35歳以上はNG、清掃員求人に中国で沸く怒りの声 「35歳以上はホームレスになるしかない」
国内がダメなら日本で貰ってね
>日本も今のような人手不足になる前は「35歳転職上限説」があったがいや人手不足でも変わらないよそれは
若くて扱いやすい人間が不足してるだけだから
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