現在、北極と南極で鳥インフルエンザが大流行しており、アフリカからアジアやヨーロッパまで、数十種の鳥類や哺乳類が感染している。
2023年10月に学術誌「ネイチャー」に掲載された記事によれば、最新の鳥インフルエンザは「致死性が極めて高く」、「感染力を増している」という。
科学者たちがH5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスを初めて確認したのは1996年で、場所は中国広東省のガチョウ農場だった。この致死性のウイルスは、汚染された体液を介して、主な媒介者である野鳥から家禽の飼育場へと広がる。
ウイルスのまん延を抑えるため、感染が確認された飼育場では大量の鳥を殺処分しなければならない。
米国で最初に確認されたのは2022年2月8日で、米農務省動植物検疫局(APHIS)はその後、ハワイ以外のすべての州の野鳥や飼育鳥で鳥インフルエンザを記録している(編注:日本で初めて確認されたのは2004年)。
米疾病対策センター(CDC)によれば、このウイルスは米国内で2024年3月6日までに8200万羽以上の鳥に感染しているという。
人間には危険はないのだろうか? 世界保健機関(WHO)によれば2003年以降、人間がH5N1亜型の鳥インフルエンザに感染した症例が23カ国で882件報告されており、その半数以上が死亡している。
CDCは、現在のところ人から人に感染が広がるおそれは小さいとしているが、パンデミック(世界的大流行)になる可能性があると警告する専門家もいる。
「鳥インフルエンザの影響を予測することは不可能です」と、カナダ、アルバータ大学で40年にわたりホッキョクグマの研究をしている生物学者のアンドリュー・デロシャー氏は言う。
鳥インフルエンザに感染して死亡するホッキョクグマは今回の1頭だけで終わるかもしれないし、反対に、絶滅の危機に直面している彼らにとって取り返しのつかない事態になる可能性もある。
北極圏が温暖化し、海氷が早く解けるようになると、より多くのホッキョクグマが陸に上がって、鳥インフルエンザで死んだ鳥の死骸を食べることになるかもしれないからだ。
心配なのはホッキョクグマだけではない。H5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスは、公害や気候変動、生息地の喪失、外来種など、人間が引き起こしたさまざまなストレス要因に苦しめられている野生生物に深刻な結果をもたらす可能性がある。
「野生動物がウイルスを運んでいるのは本当です」と英王立鳥類保護協会(RSPB)の自然保護科学者であるジュード・レイン氏は言う。「けれども彼らも犠牲者なのです」
引用元: ・【各地で動物が大量死】世界に広がる鳥インフルエンザ、南極でも初確認
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