3月1日の東京証券取引所の午後は、日経平均4万円目前の成り行き。多くの日本人投資家が今か今かと株価ボードを見守ったが、ついに大台突破はならず、3万9910円で引けた。
ところが、その後、同日のニューヨーク(NY)市場がオープンするや、時間外の先物であっさり4万円超えとなった。今の日本株売買の実態を象徴するごとき展開だ。
高値恐怖症の日本人投資家は足がすくみ様子見に徹するなかで、海外勢の主として投機家集団が3万6000円から4万円への急騰を主導した。
日本人に比しリスク耐性が強い外国人投資家が圧倒した4万円突破劇と言っても過言ではあるまい。
そのかわり後講釈となると、日本人は理路整然と株高の理由を説いてみせる。ある少額投資非課税制度(NISA)初心者のつぶやきが印象的だ。
「だったら、なんでもっと早くに教えてくれなかったの。半導体の知識なら、我々でも勉強できたのに」。
かくして、今回も海外勢に株高の「最もおいしいところ」をもっていかれてしまった。
彼らは連戦連勝の勢いに乗り、4万円を超えてもさらに日本株を買い増す気だ。
いわゆる「モメンタム(勢い)」を味方につけると、心理的余裕も手伝い、信じられないような株価水準まで買い上げる。
「4万円まで上がったのだから、次は4万5000円ターゲットだ」と意気込んでいる。
実際にNY市場で、エヌビディア株を想像をはるかに超える水準まで引き上げてみせたので、自信満々だ。
外国人投機家集団主導で明らかなスピード違反の日本株上昇ペースだが、その「アナウンスメント効果」で、外国人一般投資家も日本株を見直す流れが足元で日々加速しているのは朗報だ。これまで見向きもされなかった分、NY市場では「Buy Japan!日本株は買いだ」との声が特に先週になり頻繁に聞かれるようになった。
「Buy my Abenomics」の影響をはるかにしのぐ急展開だ。
筆者の近辺ではNY市場の友人の紹介で、日本株のリスクを含め独立系としての率直な見解を聞きたいとのメールや電話が増えた。
米国の経済テレビを見ていたら、1時間で10回以上、ジャパンの単語が飛び交い、そのたびに日経平均の価格グラフが繰り返し、画面に表示された。
NY市場と付き合って40年を超えるが、このような市場風景は見たことがない。
この新規参入検討組の人たちは、初めてまともに日本株と接したときに、すでに日経平均は3万9000円台であったので、「高値恐怖症」で手が出ないということはない。
大きな株価トレンドが醸成される過程で、バリュエーションでは正当化できない局面があることなど、NY市場で散々体験済みだ。
豊島逸夫(としま・いつお)
豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。
三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。
チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB040OV0U4A300C2000000/
引用元: ・【外国人投資家】「Buy Japan! 日本株は買いだ」 「日経平均4万円まで上がったのだから、次は4万5000円ターゲットだ」
下がるの待ってたら一生買えないよ
株価
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上がると賃金や年金も上がるんじゃないのか?
全然上がらんが
その後は分かるな
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