◇「謎の病気」 ナワリヌイ氏の証言を明らかにしたのは、当局の拘束を免れたオリガ・ミハイロワ弁護士。昨年4月中旬、モスクワ東方ウラジーミル州の収監先で伝えられたという。
「聞いてほしい。被害妄想と思われたくないが、どうやらここで徐々に毒を盛られている」。表向きは気丈に振る舞っているナワリヌイ氏が珍しく弱音を吐き、ミハイロワ氏は直ちに弁護団で情報を共有した。
別の弁護士はその日のうちにX(旧ツイッター)で、ナワリヌイ氏の胃の調子が急変したことを公表。「謎の病気で、誰も治療してくれない」と警鐘を鳴らした。
ナワリヌイ氏は昨年12月、極北サレハルドに近い刑務所に移送。約2カ月後に死亡した。妻ユリアさんらは、過酷な環境や拷問も相まって「殺害された」とプーチン政権を非難した。
獄死発表前日の2月15日、当局は出国しているミハイロワ氏を捜査すると発表。同氏は「毒に関するナワリヌイ氏との会話が盗聴されていたためだ」と推察する。
◇隠蔽工作か
「プーチン大統領は発表当日の16日朝、(ドイツで服役中の囚人との)身柄交換を議論していた」「ナワリヌイ氏の解放に同意していた」。独立系メディア「アゲンツトボ」は関係者4人の話を紹介。西側諸国との間で最終段階にあったとされる交渉の内幕を伝えた。
ナワリヌイ氏解放と引き換えにロシア側に提示されたのは、連邦保安局(FSB)工作員の送還。関係者の一人はアゲンツトボに「引き渡しの準備が西側諸国にあることを知ったプーチン氏は、冷酷にもナワリヌイ氏の殺害を命じた」という見方を示した。
欧州の調査報道機関ベリングキャットのロシア担当調査員フリスト・グロゼフ氏は、身柄交換にプーチン氏が「同意した」という情報を聞いたことがあると説明。しかし、これは「殺害の隠蔽(いんぺい)工作」だった疑念が拭えないと指摘する。
◇1カ月で死因究明
遺体を解剖した当局は「自然死」と断定。国営テレビRTは、死亡直後から「血栓症」と主張した。プーチン氏側近のナルイシキン対外情報局(SVR)長官も最近「病死説」を公言し、事態の幕引きを図ろうとしているもようだ。
2020年のナワリヌイ氏毒殺未遂事件でFSBの関与を突き止めたベリングキャットは、今回も真相究明に協力。埋葬された今月1日、「死因は1カ月で分かる」(グロゼフ氏)と予告している。
時事通信 2024年03月16日07時08分
https://www.jiji.com/sp/article?k=2024031500738&g=int
引用元: ・ナワリヌイ氏「毒盛られた」 弁護士に生前訴え、根強い殺害説―獄死1カ月・ロシア [蚤の市★]
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