https://www.nicovideo.jp/watch/sm5634974
https://diamond.jp/zai/articles/-/1027881
引用元: ・クレジットカード破産が相次ぐ、ほぼ病気が原因、高額な医療費で貯蓄は消え、保険振込までの時差で破滅 [422186189]
一体なぜそこまで持っていたのかは後述するとして、そもそも彼がカードを作るきっかけとは何だったのだろうか? 「こんな金銭感覚の人だ、なにも考えずに作ったに決まっている!」と思う読者諸氏もいるかもしれないが、佐々木さんの場合はやや不幸な経緯だったようだ。
「学生時代にバックパッカーとしてアメリカ横断旅行をしていたのですが、あるときひどい腹痛に襲われ、現地の病院に緊急入院することになりました。ただ、当時は学生だったので最低限のお金しか持ち合わせておらず、横断旅行のプランを変更しなくてはいけなくなるほど、治療費が高くついてしまいました。
そのときに『支払いはカードでもいいんですよ』と言われたことが印象に残って、『海外旅行するんだったらカードのひとつでも持っていないとな』と思ったんです。そして、帰国後に銀行の待合室で販売員に『カード作りませんか?』と声をかけられたのをきっかけに、初めてカードを契約しました。学生だったので限度額は30万円程度です」
クレジットカードには、海外旅行保険が付帯している場合がある。そういう意味でも、佐々木さんがカードを持ったのは、合理的な選択と言えるだろう。
こうしてカードを手に入れた佐々木さんだが、当初はカードの使用自体が少なかった。その頃はまだキャッシュレスの時代ではなく、現金払いが主流だったこともあり、カードを使うのはネットショッピングのときぐらいだったのだ。そのため、月々の返済額もそこまで多くはなかったという。
ただ、友人の一言が、彼の運命を大きく変えることになる。
「金欠の学生だったので、カードの返済日が近づくと1日1食になり、友達との遊びの約束もキャンセルしていました。そんなときに友達から『カードは3回の分割払いがオススメだよ』と言われて、返済額が高くついた月は大きい買い物を分割払いにするようになりました。思えば、ここが地獄の始まりだったのかもしれません」
保険適用で後からほとんど戻ってくるけど一時金が必要になる。
数千万円程度の貯金なら一瞬で消える。
まあまあ焦る。
大学卒業後は、今も勤めている広告代理店に入社した佐々木さん。将来的には高い年収も約束されている企業だが、入社した頃は金銭面で困ることが増えた。大学時代に、アルバイトに励んでいた結果、金銭感覚が新卒には過大になっていたのだ。
「学生時代はシフトに入り放題の飲食店でバイトしていたので、働けば働くほどお金は稼げたんです。それが、社会人になるとどれだけ働いても1~2年目は手取り25万円前後。しかも、残業代で荒稼ぎする者がいたせいか、すでに『みなし残業』が固定給に含まれていました。
そんな状況下で、当時は新たな営業先を開拓するために、積極的に飲み会、セミナー、交流会に参加していました。もちろん、交流会やセミナーは会社の経費で落ちますが、そこで出会って仲良くなった人たちと飲むときは割り勘なので、交友関係は増えてもお金は減る一方……。あと、会社の先輩たちから飲みに誘われることも多かったのですが、みんな奢ってくれないんですよ(笑)」
飲み会代を自己投資の範疇に含めるかは、人によって考えが分かれるところ。とはいえ、営業職では仕方ない面もあるだろう。
こうして、給料日の数週間前には手持ちの現金が消えるようになった。また、飲み会がない日でも、生きていれば飲食代はかかる。そこで、数百円の買い物ですらカードで支払うようになった。
「当時はそれだけ現金がなかったということなんです。社会人2年目からは住民税の支払いも始まりますしね……。どんな小さな買い物でもカードが使えるお店では『クレジットで』と言っていました。しかも、返済額が多かった月は分割払いに変更して(笑)。ただ、その頃に友達に勧められてもう1枚カードを作ったのですが、それにキャッシング機能が付帯されていたんです」
「キャッシング」とはカード付帯のキャッシング機能などを使用して、現金を借り入れることができるサービス。インターネットやコンビニ・銀行ATMなどから、その場で現金を受け取ることができるのだ。
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